
カリフォルニアのアイコン的スポットが日本の群馬県に出現。そんなニュースが日本を飛び越えて海外でも話題になっています。
舞台はボートレース桐生の敷地内にオープンしたMidomosu Street Park。設計・施工を手掛けたのはMBM Parkbuilders。ウエストLAのStoner Plazaとサンフランシスコの3rd and Armyを再現したことが注目を集めています。
本パークを世界中のスケーターに知らしめたのはJenkemによるMBM代表木村氏のインタビュー記事。「日本の山奥に合法ギャンブル資金で建てられたカリフォルニアの有名スポットのレプリカ」とセンセーショナルに紹介されたこの記事はSNSでも大きな反響を呼び、瞬く間に話題に。本記事では、木村氏がアメリカのスケートカルチャーに受けた影響や再現のために現地で「膝」を使って寸法を測ったというエピソードを披露しながら、「日本の若者にアメリカのスケートの空気を伝えたかった」と語っています。その言葉どおり、このパークは円安や経済格差の影響で海外に行くことが難しくなった今の時代に「本場の空気」を日本に持ち込んだ象徴的な場所と言えるでしょう。
ちなみにこのパーク建設の資金源となったのは、ボートレースをはじめとする公営ギャンブルの振興を目的とした地方創生プロジェクト。若者に向けてギャンブルのイメージをやわらげる施策として、スケートやBMX、バスケなどを楽しめる複合施設の一環としてこのパークが誕生しました。親は舟券、子はキックフリップという冗談のような環境。このようなバックストーリーや「目を細めればカリフォルニアに見える」とJenkemが表現したそのクオリティとロケーションのギャップがスケーターの心を掴んでいます。
MBMによる前代未聞の試みが国内のスケートシーンに新たな風を吹き込んでいます。オリンピック向けのハイスペックなコースからアメリカの有名スポットを再現したカルチャー重視のセクションまで対応し、スポーツとストリート、競技と文化の両軸を形にしてきたMBMにはマジで脱帽。となれば、彼らの次なる一手にも期待せずにはいられません。
百聞は一見にしかずということで、まずはJenkemの記事をチェックして、日本の山間に出現したカリフォルニアを思う存分滑り倒してください。
—MK
JENKEM: jenkemmag.com/home/2025/05/22/japan-is-building-replicas-of-famous-california-skate-spots/