カナダの図書館員として働くナタリー・ポーター。彼女はその高いリサーチ能力とスケートへの情熱を融合させ、'60年代から2000年代にかけて活動した女性およびノンバイナリーのスケーターたちの軌跡を記録・保存するオンラインアーカイブ「Womxn Skateboard History」を立ち上げました。
SNSや新聞のアーカイブ、図書館のデータベースなどを駆使し、名前の変化や曖昧な記録のなかから女性スケーターたちの存在を丹念に掘り起こしていくのが彼女の主な活動。そして特に彼女が重視するのは'80年代に生まれたZine。これは男性中心のコミュニティでスケートを続けた女性たちが、自らの声を発信しネットワークを築くための貴重な手段になっていたとのこと。
まったく知らなかったのですが、'80年代には女性スケーターをテーマにした「Equal Time」というZineがあり、これは女性スケーターたちをテーマにした先駆的な存在だったそう。このZineをきっかけに女性同士のネットワークが広がり、'92年には『SK8HERS』というビデオがリリースされるまでに発展したようです。
こうした地道で献身的な活動の集大成として、ナタリーはこの夏に『Girl Gangs, Zines and Power Slides: A History of Badass Women Skateboarders』(ガールギャング、Zine、そしてパワースライド:闘う女性スケーターたちの歴史)を出版。今でこそ女性スケーターが世界中で活躍していますが、本著は「忘れられたヒロインたち」の存在を掘り起こし、スケートカルチャーの歴史を新たな視点から照らし出しています。
ということで、彼女のアーカイブとその活動の詳細をぜひ以下からチェックしてみてください。長らく見過ごされてきた知られざる歴史がそこにはあるはずです。
IG:@womxnsk8history
Womxn Skateboard History:womxnskatehistory.ca
Girl Gangs, Zines and Power Slides: a history of badass women skateboarders:ecwpress.com/collections/non-fiction/products/girl-gangs-zines-and-powerslides
—MK










