近年思うのは「派手な髪色、髪型をしたキッズが増えたよなー」ってこと。たとえば僕が10歳くらいのとき「自分も髪を染めてみたい」と思い始めた頃、同級生にそんなヤツは存在しませんでした。先生に怒られるか、家でも「髪を染めたりパーマをするのは子どもの髪にダメージを与えるからまだダメ!」と言われて終わるのがオチで、せいぜい夏休みなんかに染髪し、新学期には落ち着いた髪色に戻ってるってのがほとんどだったかと。多様性(?)やら何やらが叫ばれるようになった今の時代の子どもたちは僕らの頃よりもずっと自由にしてるように思います。
逆に言うと、学校側が強く注意できない風潮が進んでいるという捉え方もできます。これは先日、酒の場での話題にも上がったことなんですが、いかんせん学校の先生も強い注意ができない。子どもたちは先生の言うこと聞かないんだってよ。ゲンコツや体罰なんてもっての外…というのが今の風潮であり、波風を立てるようなことがあればすぐに親が飛んできて問題になってしまう。自分の過去を思い返すと、時に理不尽なことで叱られ、嫌なことも散々経験させられ、基本的に学校の先生は嫌いなヤツばかりでした。きっとそんな同世代も多いはずで、それが親世代になった今、その中の一部がかつての恨みを晴らすべくモンペと化し、学校や教師に対し攻撃的になっているようにも思います。そんな現状であるが故、学級崩壊気味なところも多いのだとか。悪さを働いても家の外で叱られることなく育ってきてしまった子どもの末路が、近頃多発する闇バイト、お年寄りなどを狙った詐欺犯や強盗犯となってしまう一因でもあるんじゃないか…というのがその酒の場での結論であります。
髪の色、髪型が派手だろうが何だろうが、今や見慣れたこの光景にケチをつける気はありません。それぞれの家庭や周りの環境が許すのであれば、好きにやればいいと思います。子どもたちの通うそれぞれの学校の困った実情は知りませんが、少なくともこちらスケートボードのコミュニティにおいてはスケーター同士の健全な関係性や秩序といったものが崩壊することがあってはならないと切に願うばかりです。僕自身はスケートキッズに声を荒げてしまうほどのヒドイ場面に出くわしたことないんですが、然るべきタイミングではきっちりと指導できる、学校では教わることのない大切なことを教えてあげられる、そんなスケーターでありたいと思います。後々社会をリードする一翼を担うのは、今スケートをしているクソガキども、失礼…かわいいスケートキッズだと信じたいからね。
—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)