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『AWAY DAYS』、撮影ツアー三昧の日々を振り返る
──MILES SILVAS

2016.05.17

vof_milessilvas

adidas Skateboarding待望の初フルレングスビデオ『AWAY DAYS』でパートを完成させたマイルス・シルヴァス。本作の撮影を終えたばかりのマイルスに、撮影ツアー三昧の日々を振り返ってもらった。
[JAPANESE / ENGLISH]

Interview by VHSMAG, Photo courtesy of adidas Skateboarding, Special thanks: adidas Japan

VHSMAG(以下V): まず、いつadidas Skateboardingに移籍したの?

マイルス・シルヴァス(以下M): たしか2014年だったかな。結構スムースに移籍した感じだった。当時はよくロドリゴ・TXとツアーに出ることが多かった。要は、ヤツから「adidasに興味ないか? 来る気があるなら話を通しておく」って言われたんだ。それからしばらくして、adidasのブランドマネージャーといろいろ話し合う機会を作ってもらった。その結果、adidasに移籍するのが正しい決断だと感じたんだ。オレの家族はみんなサッカーが好きだし、仲のいいTXもチームにいる。それにシューズもチームも最高だ。家族も喜んでadidasのギアを身に着けることができる。総合的に見てもadidasに移るのが自然のことだと思ったんだ。

V: それから、まずナケル・スミスとタイショーン・ジョーンズとともに“New Stripes”と題したウェルカムビデオでマイルスのadidas加入が発表されたよね。当時の心境は?

M: 最高だった。みんな同世代で同じ時期にチームに加入したからいい感じだと思った。オレたちのようなやる気のある若手が同じチームで一緒にスケートができるのは素晴らしい。あれはクールなオンラインパートだったと思う。

V: ようやく『Away Days』の撮影を終えたわけだけど、今の率直な気持ちは?

M: いい気分だね。撮影が無事に終わってホッとしたって感じかな。長い間、撮影を続けて何度も撮影ツアーに出たからね。1本の作品として早くビデオを観たい。みんなのフッテージを観るのが楽しみだ。

V: 今回のパートでやり残したと感じることはある? それとも全力を尽くしてやり切ったという感じ?

M: 撮りたいトリックはほぼすべてゲットできたと思う。5回もスポットに通ったのにメイクできなかったトリックもあるけど、まあ、それはしょうがない。基本的にやりたいことはほとんどできたと思う。

V: では今回の『Away Days』というタイトルの由来は?

M: “Away Days”とはサッカー用語で「チームがアウェーゲームで旅に出る日々」という意味。それをオレたちのスケートに置き換えたんだ。今回のビデオの撮影のために何度もツアーに出て家を空けていたから。毎月、どこかに旅に出ていた。『Away Days』に収録されているフッテージはすべて“Away”、つまり地元から遠く離れたツアー先で撮影されたものなんだ。

V: 撮影はいつから始めたの?

M: adidasに加入して初めてのツアーに出て撮影をしたんだけど、そのフッテージはすべて“New Stripes”で使用された。だから“New Stripes”が公開された直後に『Away Days』の撮影を始めた感じ。当時はLRGのビデオパートを撮りながら、adidasのツアーに出て撮影をしていた。撮影期間は1年半くらいだったと思う。

V: そういえばLRG『1947』のパートを出したばかりだったよね。しかもラストパートを飾っている。『Away Days』はLRGと並行して撮影していたんだ?

M: そう。LRGの撮影は『Away Days』の撮影が始まる頃に終わりかけていたから、撮影時期が被っていた。LRGのツアーに出て『1947』の撮影をして、地元に戻ってきたと思ったら次はadidasのツアーに出るという感じだった。だから「よし、adidasのビデオには何か違うトリックを撮らないと。LRGより後に出るし」ってよく考えながら撮影していた。大変だったけど、なんとか2ブランド同時の撮影をこなした感じ。

V: 『Away Days』の撮影のために何度くらいツアーに出たの?

M: 数えきれないくらい。たぶん、20以上、30近くかな。マジでツアー三昧だった。

V: その中でも印象的なツアーは?

M: ヨーロッパツアーはどれも楽しかった。中でも、adidasのライダーが全員揃ったバルセロナは最高だった。30名近くのライダーたちが全員、4日間も一緒に過ごすことができた。巨大なチームだから貴重な時間だった。いつもはそれぞれが別々にツアーに出ているからね。

V: 基本的にツアー中は誰とつるむことが多い?

M: いろんな人とつるむけど、なぜか多いのはヨーロッパチームの連中かな。TXともつるむし、あとはベニー(・フェアファックス)、チューイー(・キャノン)、そしてナケル。ナケルはアメリカ人だけどね。

V: そういえば、沖縄にも撮影に来ていたよね?

M: そうだね。今年の始めだったと思う。ほんの数ヵ月前のことだよ。沖縄ではスケートしまくったね。マジで楽しかった。たしか、サイラス(・バクスターニール)、アレク(・マジェラス)、レム(・ヴィレミン)と一緒だった。4人の小さなグループで動けたから楽しかった。

V: 沖縄で撮ったフッテージは『Away Days』で使われているの?

M: そうだね、沖縄のフッテージも本編で使われているよ。

V: 楽しみにしているよ。というわけで、この1年半はツアー三昧だったわけだけど、振り返るとどんな日々だった? 家族や彼女とゆっくりする時間はあったの?

M: ツアーの合間に地元に戻るという感じだったけど、基本的にひと月ゆっくりできることはほとんどなかった。2回ほどひと月まるまま休めたことがあったくらい。通常は1週間、もしくは長くて2週間ほど地元で休んですぐにツアーに出なければならなかったから、リラックスできる時間はあまりなかった。本当に慌ただしい毎日だった。まさにノンストップ。

V: 燃え尽きてしまいそうだね。

M: でも、つねにスケートを楽しんでいるからこそモチベーションが途切れなかったんだと思う。スケートを楽しめなくなってしまったら潮時だね。まだまだ覚えるべきトリックはたくさんあるんだから、進化して楽しみ続けたいと思う。

V: 撮影の締め切り間際に、みんな各地に飛んでラストトリックを撮影しようとしていたよね。マイルスはTXとブラジルに行ったんだったっけ?

M: そう、ブラジル。特にブラジルで撮りたいスポットとかはなかったんだけど、TXがいるし少数のクルーで動けるから、何も考えずに楽しみに行こうって決めたんだ。結果的に本編で使える気に入ったトリックを撮れたから良かった。

V: そのように海外に飛んで特定のトリックを撮影するとなると、それなりの労力と予算がかかる。プレッシャーを感じることはないの?

M: たしかにがんばってトライしたけど撮れなかったトリックはある。何度もスポットに通ってトライしたにも関わらず、うまく行かなかったときはプレッシャーを感じる。でも、あまり考え過ぎないようにしているね。トライするトリックのほとんどは、できると思うからこそトライするんだ。絶対にメイクできるはずのトリックなんだから、考え過ぎてもしょうがない。

V: ではadidas Skateboardingの魅力は?

M: adidasの魅力は、おそらく巨大なチームでツアーに出ることができて、さまざまな出身のライダーが揃っているところだと思う。みんなツアーに出て一緒に過ごす時間やセッションを楽しむことができる。ギアとチームも最高だね。

V: お気に入りのモデルは?

M: 今履いているのはDorado ADV Boost。

V: Instagramに投稿した写真が原因で、マイルスがPalaceに移籍する噂が広まっているけど、その真偽は?

M: Palaceに移籍する予定は今のところないね。みんなオレがPalaceのライダーになると思っているようだけど、Instagramの写真でオレがヤツらのギアを身に着けていたのは、adidasとPalaceがコラボを行っていて手に入るから。Palaceのベニーとチューイーはadidasのライダーだし、今のオレはボードスポンサーがないからただ好きなものを着ているだけ。

V: なるほど。では最後に『Away Days』リリース後の予定は?

M: とりあえずはadidasからオレのシグネチャーカラーウェイがリリースされる予定。もうすぐリリースされるはず。アイテムのリリース以外では、12月に公開が予定されているBerricsのPushプロジェクトのパートの撮影を始めている。だから、もう次のプロジェクトに取り掛かっているということ。今年はStreet Leagueにも出場する。ということで、今年はパートの撮影とコンテストがメインの活動になりそうだ。いい1年になりそうだよ。

 

Miles Silvas

カリフォルニア州サクラメント出身。超絶テクニカルなトリックからハンマーまで、すべてをスムースかつ軽やかに攻略する注目度No. 1の次世代スケーター。adidas Skateboarding『Away Days』に収録されたパートに期待が集まる。
@milessilvas

 

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