ADIDAS SKATEBOARDING

ビーフはいずこへ
──ELIJAH BERLE ON FORMER

2026.06.15

 イライジャ・バールがオースティン・ジレットの主宰するFormerに迎え入れられたのはご存知の通り。このニュースは単なるチーム加入で片付けるには少々興味深い。というのも、かつてふたりの間にはビーフが存在しておりました。
 因縁を知らない人のために説明すると、発端はオースティンがNine Clubでイライジャのスタイルが故ディラン・リーダーの模倣だと批判したこと。それを受け、イライジャは自身のSNSでオースティンに皮肉を交えながら応戦。当時は一部で大きな話題となりました。
 その後に公開されたふたりの対談によれば、実際には騒動の翌日には和解していたとのこと。ところがインターネットはそう簡単には終わらせてくれません。ゴシップ好きたちによって不仲説は独り歩きを続け、スケートコミュニティでは長らく「犬猿の仲」というイメージだけが残ることに。
 そんなイライジャがFormerに加入。考えてみれば不思議な話ではないでしょう。オースティンもイライジャもスケートを競技ではなく表現として追求してきたスケーター。流行よりも個性を優先する姿勢には共通点が少なくありません。
 Former自体も、企業主導のブランドというより創設者であるスケーターやサーファーの価値観を前面に打ち出したプロジェクトという印象。イライジャとの相性の良さはむしろ必然にも思えます。
 なにはともあれ、今回の加入によって長年語られてきたビーフ説は完全に終了。スケーター同士のくだらない痴話喧嘩のことなど忘れて、イライジャのウェルカムクリップをチェック。ディラン譲りとも言えるインポッシブルは相変わらず強烈。そして何より、その着地先がFormerだったという事実がなんとも面白い。

—MK

 

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