それこそ初めてではなかったのですが、高校の修学旅行でやって来た東京の街並みというものは地方民にとって衝撃でしかありませんでした。観光バスから見えるでっかいビルの数々や人の多さはもちろんのこと、雑誌やビデオで見たことのあるスケートスポット。何よりも驚いたのは、これほどまでに多くの建物があるのに、さらに新しい建物の工事が各地で進められている風景。「もうこれ以上、何が作られるっていうのよ!?」っていう率直な感想は今でも忘れられないなぁ。
それから20年以上経ってしまったわけですが、そんな風景は今なお変わらず、また今日も都内のいたるところで完成を待つ新たな建物の工事が進められているのであります。そういやまだまだ最近のことのように感じられるのですが、以前自分が入り浸っていた渋谷・宮下公園も、今みたくなる前の公園が閉鎖されて10年近く経過しています。お洒落な映えスポット・ショッピングエリアと変貌を遂げた宮下も、その前といえばどこか薄暗くゲトーな香りも漂う雰囲気の場所でした。自分が入り浸るようになったのもそこにパークができてからですが、それ以前はもっと怪しい感じだったようです。
そんな宮下公園、パークのちょい先には大通り沿いに「うんこカーブ」と呼ばれるスポットがありました。カーブというよりは高さも40センチぐらいあるのでレッジと呼ぶのが正しいのかもしれませんが、スケートパークにはあまり来ずとも人通りの減ってくる夜にそこに集って滑るローカルシーンみたいなものも存在しました。僕は稀に行く程度でしたが、やはりそこも宮下公園の再開発で取り壊され、消えたスポットとなってしまいました。
今まさにその場所には宮下パークの路面店として高級ブランド店が並び、かつてのゲトーさや「うんこ」と呼ばれる要素は跡形もありません。しかし唯一残されているのが、通り沿いの歩道の植え込みにDIYで盛られたコンクリートのミニフジツボ。旧宮下スケートパークの最盛期に突如出現したものなのですが、あれだけ公園が様変わりしてしまった今でも、そのフジツボだけは取り壊されることなく今なお生き残っておられます。これ、謎なんすよね〜。
渋谷に来る機会もかなり減ってしまえば、たまにその前を通るくらいになってしまいましたが、今もそれを見るとなんかホッとするというか、あの日々を思い出します。というか単純にあの街のど真ん中にDIYスポットがあるという事実がそもそもハンパない。歩行者の少ない時間帯だと手軽に遊べるけれども車通りは多いので気をつけて。そこですってんころりん、下ろしたて15分のニューデッキを車に轢かれて真っ二つになったのも忘れがたい思い出。ご安全に。
—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)















