自宅から車で下道1時間半。茨城県は筑西市のやや辺鄙な場所に、それは存在しました。広い公園内にあるスケートパーク。敷地内の小さな丘には劣化が進みザラザラになった舗装面。四方に広がるバンク面は角度も形もすべてランダムでメチャクチャ、時代錯誤のヤツ。それがちゃんと公園内施設として「スケートパーク」と表示されている。ザ・ビンテージパークってヤツであります。自宅からそう遠くない場所にそんなパークが存在していたと最近知り、これ驚き。自称・ビンテージパーク好きの自分でありますが、これにてにわかビンテージファンへと降格処分となりました。ぴえん。
なんてことはさておき、そんなパークの存在を知ったのは比較的近いエリアにある栃木県小山市のスケートショップ、BQ Storeがそこでスケートイベントを開催したから。このショップがたまに開催するイベントは何かと面白いコンテンツが多く、自分もこれまで度々参加させてもらっています。なんと言っても変わっているのが、30代はもちろん、4、50代のスケーターの参加者が実に多いこと。今回も参加者の半数くらいは年季の入ったスケーターだったんじゃないでしょうか。脂汗を流しながら、ひとり1分のランで足をもたつかせてはズッこけ笑いを誘う彼らの多くが、「昔は近場のパークといえばここ、ランプもここにしかなかったから、遠くから時間かけて滑りに来てたんだよ」と口を揃えて言うのが印象的でした。きっとこのパークも長いスケートヒストリーを見てきたことでしょう。PossessedにVaga、Underdogといったスケート狂人から支持を集めるブランドやディストリビューションの協賛・ブース展開も、このイベントをより説得力のあるものにしています。
この日は特設セクションも設置しながらの開催。気になったのは、普段から僕もよく見ている数人のキッズスケーター。とんでもない早さで上達して各地のコンテストに出場し、毎日本気でスケートしてるいわゆるスーパーキッズってやつだ。親にドヤされ、あれやこれやと指図され…ているわけでもないのに挑戦したいトリックを自ら考え、数日後にはちゃんとモノにしている。その一方で真面目にやりすぎることもなく、思い思いのスケートを楽しんでいたりもする。もはや大人を驚かせる滑りができる彼らですが、このビンテージパークには大いに手こずっている模様。ザラザラの路面が慣れないのと、普段滑っているパークとかけ離れすぎてて上手く攻略できずにフラストレーションたまり気味。そりゃそうだ。普段はガチガチのコンテストスタイルに照準を合わせて滑っている彼らにとって、このビンテージパークは謎の場所だったに違いない。
かたやコスプレ参加、かたや自分の持ち時間を大幅にオーバーしても周りが盛り上げ、メイクまで見守る。完璧なランをこなすよりも印象に残った滑りを披露したヤツが表彰台に上る。個人的にはラジカセを持ったチャド・マスカのコスプレでランに挑み、最後にフロントフリップをきっちりメイクしたイケオジに拍手。そんなコンテストに参加した、スーパーキッズたちは何を思っただろうか。悔しい表情も垣間見られたけど、きっと大丈夫。彼らもそのうち、これも楽しいと思える日がやってくることでしょう。自分たちでやりたいトリックを考え、自分たちで楽しむっていう下地はしっかり出来上がっている彼らですから。
—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)
















