
ふと思ったんですが、スケートボードやってると人との出会い方がスゴイ。特に何も考えずにいたって、人の出会いってのが勝手にやってくる。それはスケートボードに乗り始めた頃から今に至るまで次から次へとやってくる。スケートボードの狭いコミュニティで生きてきたため他はわかりませんが、この世界で会って何かしらのコンタクトがあった人の数といえばもう数千はくだらないと思うんですよ。
たまたま同じ場所で滑ってて名前や素性も知らぬまま軽く喋った人、何らかのきっかけで喋ってると共通の友人や話題が多くて一気に親近感が湧く人。SNSが発達した現在なので実際に会う前からなんとなく知っていた人、逆にまったく知らなかったのに意気投合したり、いきなりスケボー上手すぎて度肝を抜かしてくる人。その逆も然りで名前がひとり歩きしててスケートや行動様式がポーザーな人。
まぁそんなことはどうでもよくて、なんかウマの合う人とか見つかるとそれだけでヴァイブスが上がりませんか? そんな人との出会いはこれまでも、この先もスケートボードの世界に身を置いている限りは続いていくことでしょう。先述した通りですが、もはや不特定多数の人と会うわけなので名前はおろか、会ったことすら覚えていない人に話しかけられるも記憶がなく曖昧な会話で誤魔化してみたり、気まずい笑いになっちゃうこともしばしば起きるわけですが、それはお互いさま…。
同時に、スケートボードという共通のツールを介して出会う人間の多種多様さは尋常じゃありません。スケートに全振りしてギリギリな日常生活を送る人もいれば、その活躍で成功を収めスケートだけでハスリンできている人だっています。スケート以外にアーティスティックな活動を続けていたり、その活動が奏功し独立・成功してたり、実は会社のお偉いさん、社会的地位の高い人や、芸能界に身を置く人、裏社会に出入りする人もいたりします。
それぞれのバックボーンを抱え、時にそれを自身の武器としながらも、いざ同じ土俵に立つ、つまりは一緒にスケートしたりするとフラットな人間関係で過ごせたりします。たとえば仮に自分がスケートボードに出会うことなく、良くも悪くも敷かれたレールに従って生きていくような無難な人生を歩んできたとすれば、ここまで多くのタイプの人間に出くわすことはなかったでしょう。
時としてそれは情報過多となり、自分の処理能力を超えることがあるのと同時に、この世界で起きる新しい人との出会いってのはつねに自分を刺激してくれるものであります。だからそんなことが常日頃起きているスケートボードとは縁を切れそうにもありません。仮に大怪我をしてスケートに乗れない体になったとしても…です。
言うまでもなく自分の言動にも多少気を使わなくては老害認定される年齢にもなっている身なので、無害でありたいと願うばかりではありますが、それはこれまで出会ってきた、そしてこれから出会うであろう人が決めること。マッチング〜!
—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)