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9月上旬に敢行されたLEVI’S® JAPANのサポートによるスケートツアー第3弾は日本を飛び出し韓国・ソウルへ。参加スケーターの佐川海斗、西宮ジョシュア、新垣碧己、中野虎太郎に加え、ツアービデオを手掛けたフィルマーの大久保哲平の5名にツアーを振り返ってもらった。
──LEVI'S® SEOUL TRIP

2024.11.29

[ JAPANESE / ENGLISH ]

Video_Teppei Okubo
Photos_John Patrick Finucane
Special thanks_Levi’s® Japan

 

VHSMAG(以下V): 韓国の印象はどうだった?

新垣碧己(以下AA): オレは初めて行ったんですけど、日本と違ってプッシュしてても意外とみんな意識してなかったです。着いた瞬間、プッシュしてる時点で「調子良さそう!」みたいな。

中野虎太郎(以下KN): なんかまあ、日本より人の余裕を感じた。周りのこと気にしてないし。「グリーンピース」はいたけど(笑)。

佐川海斗(以下KS): スケートに関してはあまり干渉してこない感じはありましたね。

西宮ジョシュア(以下JN): オレはHeaps時代の2019年にほぼ1年くらい行ってたことがあって。3ヵ月滞在を3回くらい繰り返してた時期があったんです。韓国はぼちぼち知ってたんですけど、その時よりスケーターとかストリートカルチャー系のファッションも増えてて。スケートシーンも2019年より全然成長してる感じで。慣れてたけどまた新鮮だなみたいな。相変わらずスポットもそこら中にあって調子良かったですね。

大久保哲平(以下TO): Savourっていうスケートショップが韓国にあって、そこのライダーのひとりがもともと日本に住んでて新横のローカルで。前に韓国に行った時にその子を介して知り合いができて。みんな若い世代なんですけど、こっちで言うスケートショップのライダーっていう括りで月15万円ギャラ貰えてたりとか。韓国はライダーのバックアップがヤバいです。

V: 現地のスポットはどんな感じで回ったの?

TO: 前回韓国で知り合ったジョンっていうアイルランド出身のフォトグラファーに700枚近くスポットの写真が載ってるGoogleフォトのプライベートリンクを送ってもらってて。すげぇマニアでスケートの撮影に対して真剣に取り組む系の人で。韓国はキックアウトとかのプレッシャーが少ないから「行ける時に行けばいい」みたいな感じのモチベーションだと思うんです。でもジョンはもっと刺激が欲しいタイプだから日本から若手が来ると何でも教えてくれて。だからその時の情報と、あとジョシュアも韓国に住んでたから。そんな感じで回りました。

JN: 海斗も結構スポット知ってるから。

KS: 僕も2018〜19年頃に韓国に行きまくってて。ジョシュアと偶然韓国で会ったこともあったし(笑)。

V: 毎度お決まりの質問になるけど、今回のツアーでのカオスは?

KS: クラブでレッドブルウォッカが1,500円くらいで「高いなぁ」と思いながら注文したら1リットルくらい出てきて(笑)。それをみんなで回しながら飲むっていうのを何杯やったかな…。夜まで撮影して疲れてても夜の街に出るっていう。

JN: なんだろうね。使命感っていうか(笑)。

V: 今回の最年少は虎太郎? 何かやらかしたとかはなかった?

KN: 初日からエアビーに帰れませんでした。それこそレッドブルウォッカをみんなで飲んでたはずだったんですけど、気づいたら周りに誰もいなくて。その代わりに横に肩組んでる女の子がひとり。韓国語しか喋ってないんですよ。酔ってるから「もう、目つぶりたい」みたいな感じだったんですけど、そのまま持ってかれてホテルに行けて。

AA: それで財布が失くなってたんだっけ?

KS: 次の日の朝は虎太郎だけ帰ってきてなくて、朝11時ぐらいに連絡が来て。「やってるわー」って。それから2時間後くらいに帰ってきて「財布あった。ホテルの廊下に落ちてたって」って(笑)。

KN: お金も出してもらったし。その初日も相まって「これいけるわ」みたいな。酒も飲み慣れてなかったけど全然浴びるように飲めたかなみたいな。それでまた別の日に同じクラブに行って、レットブルウォッカを飲んでたテーブル付近に立ってたら目の前にあの娘がまた現れて。

AA: またその日も帰ってこなくて(笑)。

TO: でもやっぱり印象的だったのは韓国は撮影がしやすくて、夜遊びもクラブに入るのが無料なんですよ。それで日も長いしタクシーも日本の半額くらい。東京でレンタカーを2〜3回借りるのを我慢したら、個人で3〜4日くらいの韓国ツアーに行けちゃうみたいな。今の東京のストリートの厳しさとかについて考えさせられましたね。

KS: ツアーは8日間だったけど、撮影できたのは実質6日間。だけどそのうちの2日か3日ぐらい朝から雨が降って。昼には止んで乾き待ちしてる間に高架下のスポットを回ったりとか。だから雨でも意外と撮れるっちゃ撮れる。ソウルは漢江っていうでっかい川があるんで、その橋の下とか結構スポットがあったり。雨スポもあって滑りやすいですね。

JN: さっき虎太郎が「グリーンピース」って言ってたじゃないですか。それは坊主で緑のTシャツを着たヤツのことで、オレがトライしてるときに注意してきて。結局ハケてくれたんですけど、去り際に一言だけ日本語を放ったんですよ。「イヤなヤツら」って。

AA: しかもその場所には「スケボー禁止」って書いてないんです。それなのにずっと注意してきて通報し始めて。

KN: でも全然警察来なかったよね。

JN: 警察に相手にしてもらえなかったんじゃない。

V: じゃあ特にトラブルなくスムースに撮影できた感じだね。言葉は大丈夫だったの?

AA: 言葉は何言ってるかまったくわかんない。

JN: いや、でも意外と海斗がペラペラ喋れてて。結構びっくりしたっすね。タクシーの運ちゃんと普通に韓国語でしゃべってたし。

KS: 韓国語検定4級持ってるんですよ(笑)。大学生の時に取って。でも4級ね(笑)。韓国語が読めるんで地名とかがわかったのは良かったですね。英語だけだと厳しい。

キックアウトも周りの人の目もないから、すごくリラックスして滑れる
(佐川海斗)

V: ではスケートに関して印象的だった瞬間は?

AA: 海斗くんのフリップレイトショービット。初めて生でみて「はぁ〜〜〜〜??」みたいな(笑)。それが雨の日で、路面が乾いてきたから高架下のスポットから移動しようってなって。そのバンクに着いたんですけどメイクまで全然時間がかからなくて。マジですぐだったよね。

JN: 速攻。レイトショービット乗ってから数発とか。

KS: 雨降って、曇りだし、気分もそんなに上がってなかったんですよ。でもジョシュアも撮れたしオレも何か乗りたいと思って。あれは気持ち良かった。普段はちゃんとキックフリップでデッキに足が乗ってからショービットするんですけど、そのときはデッキが足の下になくて。ちょっと傾いた状態だったんですけど乗れて。自分でもびっくりしちゃった。あとは薮内(スネ)っていうスポットでハードフリップからのマニュアルのBs 180アウトをやったんですけど、路面もラフで段差があったりして普段より時間がかかっちゃって。でもその後に、遊びでフロントリップのノーズマニュルのラインをやって、最後にフロントボードからビガースピンアウト。疲れてたんで、なんとなくでやってたら3発ぐらいで乗れて。

TO: 今回のツアーは全体的に時間がかかったトリックはないですね。

KS: キックアウトも周りの人の目もないから、すごくリラックスして滑れる。勘ぐらないでいいから、それがスケートに表れるっていうか。

 

JN: 印象的な瞬間はみんなひとつずつあるんですけど、最後の日の碧己のスラッピーからショービットアウト。あれがツアーの最後の「締め!」みたいになって。薮内で海斗がビガースピンアウトのラインをやった後に虎太郎がダブルセットで乗ったノーリーヒールも。オレ的には一番シビレたっすね。

AA: しかもそこでノーリーを叩いたのそれが初めてらしくて。乗り方もヤバくて「ワイ〜〜ン!」って(笑)。最後の段にテールが当たってたのかな。

KN: いや、あの時はもうスケボーの形しか見てなくて。「 あ、ヤバい。当たる。乗る」みたいな(笑)。でもノーリーだから、速すぎていつノーズを叩けばいいのかわかんなくて。

V: 何発くらい叩いたの?

KN: 10発はかかってないくらい。7〜8発?

TO: あそこは唯一キックアウトが厳しいスポットらしくて。前回行った時も警察が来たりしたくらいなんで。だからそこのスポットは、着いても1〜2時間は待つみたいなのが平気であるっぽくて。今回も割と夜遅め。

知らぬ間にスポットの記録を更新してるっていう状況になる。フィルマーとしてそれはすごくうれしい
(大久保哲平)

V: じゃあ本人的にもあのトリックが一番印象深い?

KN: そうすね。でも海斗くんのあのマニュアルのラインが一番アートを感じたっすね。

V: ツアーはやっぱりフィルマーが全部のトリックを見てるわけだけど、哲平くん的にみんなを撮影して感じたことは?

TO: 実は海斗とは小6とかで初めて会ってて交友歴としては一番長くて。自分がフィルマーとして活動し始めた時はNewsideとかメンツが違ってたんで、今回初めてまともにこうやって8日間みっちり撮影をしたっていうか。新鮮でした。虎太郎はやっぱりノーリーヒール。やっぱ韓国に行くと知らぬ間にスポットの記録を更新してるっていう状況になるんです。フィルマーとしてそれはすごくうれしいことですよね。碧己はクリエイティブと王道が交わったスケーターって勝手に思ってて。最近そういうスケーターが好きなんです。最後のスラッピーのショービットアウトのスポットも日本だったら絶対点字ブロックがついてるだろうし。前回韓国に行ったときにローカルから聞いたのは、みんなスラッピーして頭から落っこちてるみたいな。「これ碧己行ったらヤバいな」って思ってたんですけど、最終日に行けて。でも碧己はグリッチョしてたんだよね?

AA: そう、足が調子良くなくてフリップとか全然できなくて。だからスポットをいつも以上に考えてて。それかスイッチかノーリー出すしかないなみたいな。そのスポットも2日目ぐらいからずっと行きたいって言ってたんですけど結局最終日になって。でも逆にみんながいてくれてメイクできて良かった。

 

TO: なんかプレッシャー感じちゃうじゃないですか、フィルマーとして。みんな撮れてるし、怪我してるから「碧己しか行けないスポットに連れてってあげたい」みたいな感じがずっとあったんで。今回は碧己のクリエイティブなスケートをみっちり撮ることができて幸せでした。ジョシュアに関しては、初めてVXを買ってストリートで撮り始めたのがジョシュアで。誰かのために撮るとか、カンパニーのために映像を提供するっていうのはジョシュアが初めて。それが確かコロナ禍の時とかで。オーストラリアにも行ってたから全然会えてなかった。それ以来だったんで新鮮でした。これを機にまた関係が近くなったのはすごく良かったですね。あとはジョシュアのファッションセンス。ドゥラグにLevi’s®のOasisのTシャツとか。下からあおって撮ったんですけど「かっけー!」みたいな(笑)。

V: では最後に、今回の韓国ツアーはLevi’s®サポートの3回目のツアーとなったわけだけど、今後やりたいことは?

JN: 今回初の海外編なんで。また海外行けたらなーってみんなで思ってるんですけど。ヨーロッパとか行ければいいですね。

AA: 海外行ったら言葉がしゃべれなかったり文字が読めなかったりでひとりで行動できないことが多いから、みんなで協力するから仲が深まるなと思って。また機会があればみんなで海外ツアー行きたいですね。

KN: 確かに。このメンバーじゃなかったらオレは初日で終わってたかもしれない(笑)。 助けてもらったなって思います。

KS: すごく楽しかったんで、また韓国とか他の国にも撮影しに行きたい。後はいろんなスケーターを巻き込んで国内でLevi’s®イベントとかもできたら楽しいかなって思います。

TO: 機会があればぜひ次のLevi’s®の企画も呼んでほしいです。今回のツアーはみんなカマしてるんで、ガチのスケートビデオを観てもらいたいです。

AA: あ、そういえば言うの忘れてたんですけど、オレはツアーで初めて夢精しました。スケボーのことだけ考えてたんですけど、たぶん寝てるときに体がムラムラしてたんですかね(笑)。

 

Levi’s® Japan
@levis_japan

“Meadows” “Hat Trick Tour”に続き、Levi’s® Japanのスケートツアーとして初めて海外へ。
参加スケーター:佐川海斗(@kaito5agawa)、西宮ジョシュア(@joshuanishimiya)、新垣碧己(@_aiki.x_)、中野虎太郎(@kotaraw__

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