みなさんグレープフルーツはお好きですか？　ブンタンとオレンジのハーフで、西インド諸島で1750年代に初めて発見されたものがそのルーツなんだそうですが、現代では季節を問わず簡単に手に入るポピュラーな果物のひとつ。そんなグレープフルーツ独特の苦味とジューシーな味わいに何故かハマり、かれこれ1年半くらい週5で食べているのですが（食べ過ぎ？）、このグレープフルーツ、国内に流通しているものの7割近くがアメリカはフロリダ産です。まれに南アフリカ産も出回っているのですが、個人的にはフロリダ産のそれのほうがよりジューシーに感じることが多いので好きです。
　で、このジューシーなグレープフルーツを僕たちに届けてくれるフロリダ州は我らがスケーターの聖地としても世界的に広く認知されています。つい先日、第23回大会が開催されたTAMPA PROは、全世界のスケーターたちが毎年楽しみにしているイベントであり、今では数少ないショップパーク開催による、まさに100%スケーターによるスケーターのための貴重なコンテスト。そしてフロリダはこのコンテストを運営するショップ、SPoT Skate Shopをはじめ、かつてNew Dealで活躍した元プロスケーターであるジョン・モンテシが運営するWestside Skateshopや、これまたHabitatの元プロであるエド・セレゴがスケート仲間と共同運営するマイアミのMIA Skate Shopなど、ローカルシーンに深く根ざしたスケーターたちが運営する素晴らしいショップの宝庫でもあります。そしてこれら真のスケートショップが'90年代前半にそれぞれのローカルシーンで大切に育てた若きスケーターたちは、やがてスケートシーン全体に大きな影響を及ぼすほどの個性と実力、アイデアを備えて、今現在もさまざまな分野でスケートコミュニティに貢献を続けています。
　そして今回、そんなフロリダからまた新たにとんでもない才能を備えたヤングガンが現れました。彼の名前はタイソン・ピーターソン。すでにご存知な方も多いでしょうが、現在はElementやVansからサポートを受ける弱冠20歳のスケーター。彼のスタイルほどそれを語ることが野暮なことはないと思うので、あえて説明はしません。とにかく今回紹介する彼の映像をチェックして僕と一緒に震えてください。

─Takayuki Hagiwara（FatBros）