ADIDAS SKATEBOARDING

馬鹿につける薬はない
──RE-LEARNING

2026.09.25

この頃の天気といえば雨ばかり、スケートできる時間も削がれるのだから困ったもんです。雨の降らないタイミングで上手いことやらなきゃなりません。同時にそれは、1年を通して雨の多い地元沖縄での生活を思い出させてくれます。通り雨も日常茶飯で、滑ってる最中、スポットに向かってる途中、それにやられては怒り狂っていた日々が懐かしい。何度デッキを雨に濡らしたことか…。

さてそんな雨の合間のスケートでちょっとうれしいことがありました。もう10年はおろか、20年近くはやってなかったであろうトリックを再びメイクできたこと。丸レールでバックスミスっていう、若いスケーターなら寝起きの1発でもできるようなトリックかもしれません。これがどうも、自分にとっては苦手 of 苦手な類のトリックでありまして、高校生くらいの頃にローカルスポットで習得したっきりそこまでコツることもなく、「とりあえずできたからいいや」のまま止まっていたもの。そう、とりあえずメイクできた過去があるってだけで、各所スポットやパークセクションなんかじゃまったく応用が効かせられないヤツです。

もはや自分がやることもないであろうとトリック帳からすっかり消えていた技ですが、人にお題を課されるままトライしてみたところ、どうもゼロではなさそう。しかしそこからが長かった。たかだか30センチ超の丸レール、これにバックスミスで格闘すること3時間。ようやくそれをメイクまで漕ぎつけることができました。これを機に一度失ったものをしっかりと取り返しておきたいところですが、おそらくこの先も得意になるってこともないのでしょう。ストリートのかっこいいレールでできるようにも、バンク to バンクのレールでさらっと全流しできるようになるとも思わない。苦手とはそういうものなのでしょう。

しかし同時に、そんな苦手なトリックやそれを覚えるためのトライ&エラーが間接的に自分のスキルを高めてくれることもこれまでの経験から知っている。バックスミスは得意になれなくても、そこで習得した身体の動きはまた何か他のトリックで活きてくることでしょう。数々の失敗の中から思わず新しいトリックを得られるかもしれない。そしてそういうトリックこそ得意になり、自分の武器になったりもする。そうやって自分は滑ってきたし、これからもそうでありたい。まだまだスケボー上手くなりたいと願うアラフォーの戯言っす。馬鹿につける薬はない、そう思っていただけると幸いであります。
 
—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 



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