
タイトルのLook Back Libraryとはケヴィン・マークスというスケーターがサンディエゴで運営するスケート誌の図書館。ショップスタッフ、ショップ経営、Tum Yetoの海外営業、執筆業、編集業、ディストリビューション運営など、さまざまな立場でスケート業界に関わり、モノを売る仕事から距離を置いたときに残ったパッションがスケート誌。
初めて手にしたのは1986年9月号のThrasher。ゴンズが表紙を飾ったその1冊をきっかけに収集が始まり、やがて「紙媒体としてのスケートカルチャーを次世代に残したい」という想いが強くなっていったとのこと。2015年にはコロラド州の非営利団体Launch – Community Through Skateboardingの図書館を整備するプロジェクトに取り組み、その過程で世界中のアーカイブ団体やコレクターたちとつながっていきました。
そうして始動したのがLook Back Library。そのコレクションは驚くほど多岐にわたり、Thrasher、TWS、SlapやBig Brotherといった定番のアメリカ産はもちろん、カナダ、南米、ヨーロッパ、北欧、オーストラリアや日本の雑誌までも網羅。ライブラリーを紹介する映像では、なんとSLIDERやSecret Cutの姿まで確認でき、ケヴィンのマニアぶりが伺えます。
現在、Look Back Libraryは全米各地を巡るプロジェクトへと進化し、スケートショップやコミュニティスペースに雑誌を設置。過去に記録されたカルチャーを紙という形で伝え続けています。車で全米を移動しながらライブラリーを届けるその姿は、まさに歴史を運ぶ旅。
この活動の根底にあるのは「誰もが文化の担い手である」という思想。家の本棚に眠る1冊の雑誌がライブラリーの所蔵を補完し、次の誰かの始まりの1冊になるかもしれません。もし読まなくなったスケート誌があれば寄付を検討してみてはいかがでしょう?
ということで、気になるスケーターは以下の動画と公式サイトをチェック。スケート誌に対するパッションが伝わるはずです。
—MK