スケーターにとっての「黄金期」は、人それぞれのエントリーポイントによって異なります。多くの場合、それはスケートを始めた頃、つまりすべてが新鮮で刺激的だった時代を指すでしょう。でもスケート史全体で見たときの「ゴールデンエラ」とは、現代のスケートカルチャーの礎が築かれた草創期を意味することが多いように思います。
そんなスケート黎明期の空気を映像で再構築したのが、El Gatoことエディ・エルゲラが共同監督を務めたドキュメンタリーシリーズ『Golden Era of Skateboarding』。ボウルとバーチカルの歴史を4部構成で紐解く本作の第1部が、カリフォルニアのニューポートビーチ映画祭で上映されました。
本作のメインテーマは、スケート史上初のボウルコンテストシリーズ。1978年から1980年にかけて開催されたHester Series 2戦とGold Cup Seriesに焦点を当てています。ちなみにHester Seriesとは、スラロームスケーターのヘンリー・ヘスターが「史上初のプロボウルコンテストを開催したい」という構想から実現させた歴史的なコンテスト。
作品にはトニー・アルヴァ、トニー・ホーク、スティーブ・キャバレロ、クリスチャン・ホソイといったレジェンドたちが登場。インタビューや貴重なアーカイブ映像、さらに40年以上ぶりに往年のスケーターたちが集結したEl Gato Classic Legends Weekendの模様も収録されています。
ストリートで繰り広げられる数々のトリックの原型も、元はと言えばボウルやバーチカルの進化の延長線上にあります。現代スケートのルーツを辿り、その文化を築いた先人たちへのリスペクトを表すための、まさに貴重な記録映像。
いずれオンラインでも公開されると思うので、それまではまずトレーラーをチェックしてみてください。
—MK









