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各地に伝わる方言的なトリック名やスケートスラングについて
──和製英語

2018.06.22

 週末は電車で少し遠出して茨城へと向かい、友人の営むパークでBBQとスケートセッションのイベントに参加しました。のどかでチルな場所に佇むパーク内でスケートしては肉とビールにありつき、久しぶりの仲間とも会うことができとてもいい週末の1日となりました。イベントに参加していた友人のひとりに食肉関連の仕事に就いているスケーターがいるのですが、彼が言っていた肉のうんちくが面白かったのでひとつ紹介したいと思います。
 肉の部位のホルモン、その言葉の由来についての一説です。もともとは捨てられていたこの部位、「捨てるもの」=「放るもん」からホルモンとなったという説。捨てるものをどうにか上手いこと食べようと始まったのがホルモン焼だとのこと。なんでもそのBBQイベントに居合わせていた外国人にホルモンと言っても伝わらなかったようで、かくして呼ばれることとなったホルモンの由来もあながち間違いではないのかと思った次第です。
 スケートにおいてもそんな話って実はけっこうあるはず。アメリカ発祥のためトリック名は基本的に英語である場合がほとんどですが、和製英語のように海外では名前が通用しないトリック名もしばしば。もっとも知られている和製トリック名のひとつに「ガムチョップ」があります。これが日本特有の呼ばれ方だと知ったときは驚きでしたが、その由来を調べてみるとバーチカルスケーター・松井 立氏が執筆した興味深い記事に辿りつきました。その昔、国内で初めてガムチョップの写真が誌面に掲載されたときのこと。被写体となった人物が着ていたTシャツに「GUM」だか「GAM」だかがプリントされていたらしい。そして付随するコメントで「ガムくんによる(コーピング)チョップ!」と書かれていたそうな。それが由来でここ日本ではガムチョップという名称が今に至るまで使われているのだそう(正式にはフェイキーハングアップやフェイキーディザスターと言い、デュエイン・ピータースが考えたらしい)。
 ストリートスケートにおける和製トリック名もまた妙な風合いのものがいくつか。たとえばBs 360(Back Three)がフラットで行われるとヒッピーと言われるのをよく耳にします。これにフリップが加わる高難易度系はフリッピーなんて呼ばれ方も。これらも海外では呼ばれることのない日本独自の呼び方。「日本ではヒッピーって言うんだぜ!」と言えば外国人ウケすることうけあいです。同じく360系のトリックだとトレフリップの呼称が非常にヴァリエーション多めかと。トレフリップの名称が一般化する以前は全国的に「サブロク」と言われていた360°フリップですが、地域によってさまざまな呼ばれ方があるようです。聞いたことあるだけでもポッシブル、グルンパ、ジンギングetc...。僕の地元では「バリアル」が当時トレフリップを指す名称でした(ちなみにバリアルフリップはショービット+フリップってことで通称ショビフリ)。もはや方言とも言えるほどのヴァリエーションですが、「これが乗れればスケーターとして一人前!」というフシもあるトレフリップだけに日本の各地で方言的名称が継承されていったのでしょう。
 最後にもうひとつ思い出したのがトリック名ではないですが「ジャニーズ」というもの。もちろん最近やたらお騒がせのあの事務所ではなく、股が裂けるようなあの痛〜い転び方。しかしジャニーズ事務所に所属するグループのダンスのポージングからの由来を考えるとこれもまた日本特有のスケートスラングと言えるでしょう。極力メイクしたくないものですが...。

─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 

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