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行くのが大変! でも感慨もひとしお
──VINTAGE PARK

2018.02.15

 ヴィンテージパークにスケートしに行く機会はありますか? 中には「ヴィンテージパーク? 何それ美味しいの?」っていう人もいるかもしれませんね。そもそもヴィンテージパーク自体が滅多にないのでここで簡単に説明すると「かなり昔に作られ現在に至るまでスケーターに愛される歴史あるスケートパーク」といったところでしょうか。スケートボード用施設ではなく、それ以前に流行したローラースケート向けの施設として作られたものもあるようです。大昔に作られたそれらは、今のパークとはだいぶ異なる様相を呈しているし、ほぼ例外なく路面も粗く何事もスムースにはいきません。1日スケートをすればテールもかなりすり減っているし、もちろん身体も擦り傷だらけになっていることでしょう。パークにいながらストリートで滑っているような気持ちにさせてくれるような物件もあったりするものだから面白いものです。群馬の安中ボウルや北海道の三笠ボウルが国内の有名物件で、これらは映像や誌面で目にしたことのある人もきっと多いことでしょう。日本にやって来る外国人スケーターも「行きたいところ」としてリストアップしているくらいなんだとか。
 そこで、自分が初めて行ったヴィンテージパークの思い出について。それは自分がまだ地元にいた10代の終わり頃、大学受験で上京するついでに茨城のつくば市に行きました。目的はふたつ。ひとつは市内の学生寮に住む同級生の仲間に会いに行くこと。ふたつ目は市内のどこかにあるらしい「白畑公園」でスケートすること。ネットで探しても見つからないパークの場所を調べるため茨城県内のスケートショップに電話し情報を集め、ようやくパークにたどり着き滑ることができたのはこの上ない喜びでした。面白いのはその白畑公園の情報を電話で教えてくれたショップのお兄さん。「白畑の行き方で電話してくるヤツなんて初めてだよ。ウチにも来てみてよ、いいパークもあるからさ〜」てな具合に誘ってもらい翌日に向かったのが移転する前のAxis。そこでのスケートとスタッフとのやりとりが今だに古き良き思い出として残っているのは、紛れもなくその小さなヴィンテージパークがきっかけです。残念ながらその白畑公園は3年ほど前に行政の手により取り壊されてしまったのが寂しいところ。工事反対を訴えていた田中憲治氏のコラムでもその経緯が記されてあり、スケーターなら誰もが少なからず考えさせられることがあるかと思います。
 もちろんスケートパークなんて路面もセクションも調子いいところの方がイイに決まっている。Berricsみたいなツルツルカチカチの路面、いい高さのレッジにマニュアルパッド。アールやバンクの具合もストレスフリーな感じの造りでね。テールは気持ち良く弾み、いつもの自分以上のスキルを発揮できたりするのがいいパーク。でもたまにはザラザラに古びて素っ気ない、そんなヴィンテージパークでスケートするのも楽しいもの。そのパークで残されてきた歴史に想いを馳せながら、決して良くはないだろう条件の下あーだこーだ苦労しながらスケートするんス。たまにあるそんな日が、いい思い出として長く残ったりするからね。

─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 

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