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この男、只者ではありません!!
──デーウォンが並みのプロではない15の理由

2015.04.06

 超一流スケーターが数多く活躍するアメリカのスケートシーンにおいて、デーウォン・ソンがいかに強烈な個性を放っているかを証明する15のエピソードを紹介したRide Channelの記事の翻訳がDVSやMatixの輸入代理店であるFusion, Incから到着。今回のランダムでは“15 REASONS DAEWON SONG IS NOT YOUR AVERAGE PRO SKATER”の翻訳記事を掲載し、デーウォン・ソン人物像に迫る。

Special Thanks: Fusion, Inc

 

 スケート界の魔法使いと呼ばれるDVSMatixAlmostのデーウォン・ソンにまつわる15個の「そんじょそこらのプロスケーターとはワケが違う」エピソードを紹介します。

 

1. 恐らくあなたの方がデーウォンよりいい靴を履いている伝説

 彼はいつも穴が開いてつま先が飛び出すまで靴を履き潰します。
 ある日彼と滑っていた時、靴が破れ穴が空いていたので「プロスケーターでシグネチャーも出してるのに、いつまでそんなボロボロの靴履いてんだよ!」って言ったんだけど「ちょうどオーダーしたとこだ」とかモゴモゴつぶやくだけで、別に焦るワケでもなく、テープで穴を塞いでそのまま滑り続けていました。

 

2. スケートのトリックに関する知識が半端じゃない伝説

 彼は「誰がいつどのトリックをやったのか」をすべて把握しています。新しいトリックだけでなく、古いものもすべてです。
 デーウォンはスケートをしていない時はほとんどYouTubeでスケートの動画を見ているのですが、プロの動画だけでなく、ただのローカルスケーターがポストしたほんの数秒の動画までくまなく見て研究しています。もし機会があったら彼にトリックについて聞いてみるといいでしょう。いつ誰が何をやったかすぐに答えてくれるはずです。

 

3. デッキの1/16インチ(約1.5mm)の誤差を感じ取ることができる伝説

 彼はここ17年間、ほぼ同じシェイプのデッキに乗り続けています。
 彼のデッキを作る時、一度デッキ幅を7.6インチから7.7にしたことがあったのですが、すぐに見抜かれました。目で見てもほとんど分からないくらいの差を彼は感じることができるのです。でも、本人がちょうど広めのデッキを乗ってみたかった時だったので、すんなり気に入ってくれました。彼の足は長年同じサイズのデッキに乗ってきたので、そのサイズに完全に慣れているのでしょう。 多分普通の人が1サイズ大きめの靴を履くのと似たような感覚なんだと思います。
 あと、以前にテールがキツめに上がったことがあったのですが、その時はちゃんとしたスペックでデッキが上がってくるまで、一度乗りつぶした昔のデッキに乗っていました。

 

4. 車でデッキをプレスしちゃう伝説

 今のようにデッキのプレス技術が発達する前は、大体5枚のデッキを重ねてコンケーブをつけていたのですが、その重なる段によってコンケーブの付き方が違ってくるのです。なのでいつも何枚も乗って、彼に合ったデッキを探していました。
 ある時のデッキはテールが少しキツかったようで、車のタイヤの下に一晩轢かせてテールをフラットにして乗っていました。

 

5. ブッシュまで改造しちゃう伝説

 彼の後ろのトラックはまぁ普通なんですが、前のトラックは違います。コーンブッシュをつけないで乗る時もありますし、つける時はワッシャーくらいの薄さになるまで削ってからつけたりしています。コーンブッシュ無しだとキングピンのナットが緩むのでさらに不安定になりますが、なぜか彼にはまったく問題ないようです。

 

6. お小遣いを貯めてやっと買ったデッキのように扱う伝説

 彼の1回のオーダーはいつも「デッキ2枚」とかです。フロウチームのライダーたちの方がもっと多く持っていきます。大体月に2枚のペースなのですが、それもテールが無くなるまで滑り倒しています。数日で替えたりすることは決してありません。テールが無くなって、チップして仕方なく替えている感じです。ウィールも本当にすり減るまで替えませんし、トラックを替える時は壊れた時だけです。

 

7. キレてデッキを折らない伝説

 彼がデッキを折ったのを見たのは'90年代の頭に一度きりです。ボードを投げたりもしないし、他の人が折るのを見るのも嫌だそうです。もちろん上手くいかない時はイライラしたりもしますが、それをデッキにぶつけたりしません。
 大ゴケしたり、何度もメイクできないことが続いても、ただ黙って立ち上がりどこが悪かったかを考え、もう一度トライする。それだけです。

 

8. リサイクルする伝説

 彼はデッキをたくさんストックしておくのが嫌いなので、いつも一箱に1本か2本だけ入れて送っています。もし新しいデッキが欲しいタイミングに届かない時は、自分の乗り終わったデッキを引っ張りだしてグリップテープを貼り直し、新しい板が届くまで乗り続けます。

 

9. 雨でも乗っちゃう伝説

 もし雨の日にスケートしたくなったら、彼は雨の中でもスケートします。もちろんデッキの交換もせず、そのまま乗り続けます。

 

10. Spitfireのステッカーは必ず貼る伝説

 Spitfireのステッカーが大好きらしく、乗り潰したデッキから慎重に剥がして新しいデッキに貼り直しているのを見たことがあります。フリップした時に見えるからなのかは知りませんが、必ず貼っています。

 

11. 子供からSpitfireのステッカーを買い取る伝説

 Subwayでサンドイッチを食べてる時、子供が彼にサインを求めてきました。その子供はクリアファイルにSpitfireのステッカーを挟んでいたのですが、子供と交渉し、バックアップ用に1ドルで買い取りました。Spitfireに連絡すれば山のように貰えるのですが、お願いするのがイヤで、必要な分だけあればいいというタイプなのです。過剰に持っていたりするのが嫌いだそうです。

 

12. 毎日3回滑る伝説

 だいたい朝の8時半にはひとりでパークに来て、14時半くらいまで滑り、ランチをしてまた暗くなるまで滑り、ディナーを済ませてまた滑りに行く。パークでも縁石でもランプでもとにかく何でもいいから滑りたくて仕方ないようです。

 

13. 昔からの友達と滑ってる伝説

 いつも少人数で行動していて、スケートに行く時は今でも高校からの友達と一緒に行きます。ダニエル・キャスティーヨもそのひとりです。
 友人と楽しい時間を過ごすことが根本にあり、いかに自分を大きく見せるかにはまったく興味がないようです。

 

14. ジャンラン大好き伝説

 彼がスケートにハマったきっかけがジャンプランプだったようで、今でも見つける度に大喜びして突っ込んで行きます。そしてジュードーエアーからロケットまで披露してくれます。

 

15. スポットに対して決して文句を言わない伝説

 彼の場合、クソみたいなスポットほど燃えるようです。
 完璧でないスポットほどチャレンジするのが面白いようで、路面が悪ければ悪いほど、トランジションであれば急なところの方が燃えるようです。ある時Girlのオフィスにミニランプを滑りに行ったのですが、工事中でランプは解体され、駐車場にバラバラに置かれていました。それを見た彼は目を輝かせてそのバラバラにされたパーツを動かし、そのパーツからパーツへトランスファーできないかやり始めました。とてつもなく難しいと思いますが、彼にとってはやっつけがいのあるスポットと映ったようです。
 どんなスポットでも最高の楽しい方を編み出すのが楽しいのでしょう。

 

 以上、ぶっ飛んだデーウォンの15のエピソードはいかがでしたか? なにはともあれ、デーウォン・ソンの超人的な滑りをチェックしてみてください。

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