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都会での生活と、地元に帰りたい気持ちが今まさに50-50グラインド
──TOKYOITE

2018.07.06

 「TOKYOITE」という言葉を目や耳にしたことがあるでしょうか? TOKYOの語尾にITEでトーキョーアイト、すなわち東京人を意味します。いつからこの言葉があるのかわかりませんが、ここ数年で外国人観光客が増加し、街中に英語表記も増える中、この「TOKYOITE」という言葉を目にする機会が増えました。世間では三世代に渡り東京在住であれば「江戸っ子」といいますが、TOKYOITEはそれよりも幅広く「現在東京に住んでいる人」くらいな感じだと認識しています。
 僕個人で言うと上京して10年余、早くも人生の3分の1を東京で過ごしていることになります。地方にいると、東京や東京人には華やかなイメージとともにネガティブな偏見だってあるのです。「人が多すぎてどこ行ってもゴミゴミしている」、「都会の人はみんなセカセカしていて冷たい」、「死んだ魚の眼をしたヤツが多い」なんて感じに…。そんな先入観にビビっていた僕が地元沖縄を出ていざ東京に住んでみるとそれらネガティブなイメージはすぐさま消え去り、自分より先に上京していた友人の「なんだかんだ住めば都だよ!」という言葉を実感した次第です。そりゃ、人の多さと電車や道路の渋滞、生活コストの高さなんかには頭を抱える日々ですが、そのコストを払っても住むに値する場所だと感じています。人が冷たいとも言われますが特別そう思ったこともありません。冷たい人間なんてどこにでもいるわけで、農村地帯では今でも村八分の文化が残っているらしいというのだから「都会の人間が冷たいと言われる所以はいかに…」と思う次第です。幸いにして僕の周りも温かいハートの持ち主が多く「人間どこに行こうが同じで温かいものなんだな」と感じさせてくれるヤツばかり。そんなヤツらが都会のあちらこちらでスケートシーンを形成しているわけです。ご存知の通り東京のスケート環境はかなり悪く、スポットはあっても思う存分滑れるところってなかなか無い。世界の都市を滑ってきたスケーターには「東京のスケート環境は世界最悪!」と評する人もいるようですが、その中で長年築き上げられてきたスキルは世界を股にかけ活躍する若手を見ればおわかりでしょう。「でもそんなのカンケーねぇ!」なんです。
 個人的には20歳のとき、「どんなに辛いことがあっても10年は東京で生活しよう。10年経てばその先を考えよう」と決めて上京してきました。それをメイクできないのは自分への負けでありその先に何もないなと思って。そして気がつきゃ10年以上経ってしまった。スケートボードがオリンピック競技に決まったこともあり、スケートシーンへの追い風を毎日のように、いち早く感じられるのは東京に住む特権であり捨てがたい。仕事だって面白くなってきた。その一方で、毎回帰省する度に「やっぱり地元に帰りてぇ〜」と思うのも正直なところ。都会の生活と、地元に帰りたい気持ちが今まさにフィーブルフェイキー…いやフィフティフィフティなのであります。

─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 

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