
近年、国内に女性スケーターが増えていると耳にします。自分の記憶だと、初めて目にした女性スケーターは確か’80年代終わりに登場したキャラベス・バーンサイド。そして’90年のPowell Peralta『Propaganda』に登場したローリー・リグスビー。ミニランプでゴリゴリとグラインドを流し、ハンドプラントまで披露しました。しかしその当時、このような女性スケーターの勇姿を「でもレイ・バービーほど上手くないやん」と言い放ち、スキルを磨く少女が存在したのです。まだ女性スケーターがほとんど存在しなかった時代のことです。
エリッサ・スティーマー。この人の存在を知らないという国内の女性スケーターは、これを機に知っていただきたいです。自信を持って言い切ります。スケート史上初めてイケてる女性スケーターの存在を世界に知らしめた人です。“女性スケーター”という枠でカンパニーにフックアップされるのではなく、平等な“スケーター”として’96年にToy Machineの『Welcome to Hell』でデビュー。その後、411VM、Baker、etnies、Zeroなど数々の作品で露出を増やしました。
昨年、VBS.TVのEpicly Later’dで彼女のエピソードが公開されました。いつか日本語字幕が付いたものが登場すると思うので内容は書きませんが、それまでに彼女が残したパートのいくつかをご紹介。スケートに性別は存在しません。決してぬるくありません。マッドリスペクトです。
--MK
1996年、Toy Machine『Welcome to Hell』
1998年、Toy Machine『Jump Off a Building』
2000年、Baker『Baker 2G』
2004年、『Six Newell』