
千葉・松戸市に新しくオープンした古ヶ崎スケートパーク。河川敷とあってすぐ横には川が流れる開放的なロケーションが魅力の新名所。パークの建設に尽力したBATSU SKATESHOP店主の49Nこと遠藤義明に話を聞いてみた。
—TM
VHSMAG(以下V): パーク建築の話はいつ、どのようなきっかけで始まったのですか?
遠藤義明(以下E): 今回のパークとは別に、松戸運動公園にできたパークの設計やルール作りなどを松戸市スポーツ振興課と意見交換をする中で、「松戸運動公園だと狭すぎるのでできれば別の場所がいい」と無茶振りの提案をしました(笑)。その時の担当者がいろいろ候補地を探してくれて、3年前の2022年5月に今の場所を初めて現調しました。結果、松戸運動公園の場所の移動はできずにそのままオープンすることになったのですが、その時に「次はもっと大きいスケートパークほしくないですか? 前に見たあの河川敷はどう思いますか?」みたいなことを言われたのが始まりな気がします。その時はまさかできるとは思いませんでした(笑)。
V: どのような過程を経てパーク建設は決まったのですか?
E: 1個目のパークがオープンした半年後(2023年10月)くらいに「以前見た河川敷をもう一度見に行きませんか?」と言われMBMの木村さんも含めて2回目の現調をしました。その時に「この場所がパークに向いているか」ということや問題点などを話した気がします。そこから役所の人と会うたびに話が進んでおり、設計予算が下りたくらいから自分はパークのルール作りや運営、管理などのことを意見交換したり、木村さんやローカルたちと設計のことを話しました。本当にあっという間にパークができちゃいました。きっと松戸市のスポーツ振興課のみなさんがいろんな難題を乗り越えて動いてくれたのが一番大きかったのかと思います。スポーツ振興課のみなさんには感謝しかないです!
V: 松戸市とのやり取りはどうでしたか?
E: 大変なことはなかったです。あえて言うならば担当者が3回変わったぐらいですが、引き継ぎもしっかりできておりみんなグッドヴァイブスでした。逆に無茶苦茶な要望をたくさん言ったので、僕が迷惑かけたほうが多いです(笑)。
V: 河川敷ならではの特徴を教えて下さい。
E: 自然が多いので単純に気持ち良くスケボーができますね。スケボーをしてなくても最高なチルスポットです。そして釣りもできちゃいます。あとNo Money、No Helmet、No Entrance、No Barricadeってとこですかね。デメリットは河川敷なので大雨が降るとすぐに水没してしまうことです。
V: パーク作りはMBM Parkbuildersが担当してくれたそうですね。
E: 経緯は役所のことなので詳しくはわかりませんが、MBMのことはずっとゴリ押ししてました(笑)。施工が決まる前からMBMの木村さんは現調を一緒にしてくれたりアドバイスもたくさんいただきました。みんなスケーターなので、スケーター目線で作ってくれたということが一番ですね。現場に行った時に「よっくんこれはラインの邪魔するから長すぎかも」とか、「このセクション置いたら邪魔かも」とかスケーター目線のアドバイスをもらって現場でいろいろ変更できたのが良かったです。それがなかったらかなりギコくなってたかもしれないですね。木村さんとMBMのみなさん、本当にありがとうございます!!
V: パークの設計でこだわったことを聞かせてください。
E: 河川敷には高さ制限の法律があって、大雨などで川が氾濫した時に流れの邪魔をしないように限られた大きさのセクションしかつくれません。はじめにこれを聞いた時は「それじゃ何もできないじゃん」と思ったのですが、MBMがいろいろ工夫して作ってくれました。小さめのセクションが多いので、みんな滑りやすくていいパークになったかと思います。
V: パークに来るスケーターに気をつけてほしいことなどを教えてください。
E: パークを作るのには話し合いの段階から膨大な時間と労力がかかりますが、閉鎖するのは一瞬です。1件のゴミの苦情が原因でパークが閉鎖ってこともあるかと思います。ルールに則ってスケボーを楽しんでくれたら最高ですね。
古ヶ崎スケートパーク 千葉県松戸市古ケ崎2441