SLIDERが創刊されて丸7年が経ちました。こうして表紙を並べてみると実にさまざまな特集を作ってきたなぁと、柄にもなくシミジミしたりします。スケートボードカルチャーの過去・現在・未来を独自の視点で切り取る、というコンセプトは創刊時から決して変わらず、そしてこのSLIDERを作るメンバーもずっと変わらずにいます。そういう意味でSLIDERという雑誌は、「変化のない雑誌」と言えるかもしれません。
しかし僕は変わらないことを決してネガティブには捉えてはなく、むしろそれを誇りにさえ思っていたりします。VHSMAGのインターンであるKE氏も「変わることより、変わらないことの方が難しい」とよく口にしますがまさにその通りで、こうして長い間続けている雑誌というのは、外部からつねに変化を求められたり、時には内部で変化をしなければという葛藤に苛まれたりするものなのです。
そう、つまり「変化をしていかなければ、取り残される。雑誌が売れなくなる」という概念に知らずのうちに引き込まれてしまうことが多々あるのです。もちろん、そうした葛藤がなかったといえば嘘になりますが、我々SLIDERクルーは、共に作る仲間を信じ、そして根底にあるコンセプトを信じてこれまで制作に励んできました。そして、その思いはこれからも決して変わることなく、自分たちのペースで良質なコンテンツを読者のみなさんにお届けしたい、という気持ちでいます。
我々が目指しているところは、大部数を誇るストリートファッション誌でも、流行をつまみ食いするカルチャー誌でもありません。スケーター、そしてスケートカルチャーに興味のある人、そしてこれからスケートを始めようとする人たちに、ただただスケートのかっこよさ、面白さを伝える雑誌でありたいと思っているのです。
そうしたピュアな気持ちをこれからも大切に、SLIDERを作り続けていきたいと思っています。引き続きのご愛読をどうぞ宜しくお願いします!
--Kota Engaku