Nike SB dojo | スケートパーク

あらゆる有名スポットをレッジでも不可能なくらいの難易度のトリックで攻略しまくるそのスケーテ…
──JUSTIN ELDRIDGE

2017.01.20

 世界の歌姫、宇多田さんがどうやらものすごい快挙を成し遂げているようです。なんでも昨年9月に発表した自身6枚目のオリジナルアルバムの国内外出荷、配信数が100万枚を突破。彼女はこれまでに発表したすべてのオリジナルアルバムで100万枚突破、音楽業界で言うところのミリオンセールスを完全メイクしたようです。そして今月11日から配信されたリミックスアルバムは全米iTunesで日本人アーティストとして歴代最高位となる2位を獲得したというのですから、その実力たるや恐るべしです。
 40代の人間が青春時代を謳歌していた'80年代後半から'90年代にかけて、時代を代表するさまざまなアーティストに楽曲を提供。また自身が所属するTM NETWORK名義でも多くのヒット曲を量産し昭和から平成という時代の流れを音楽で表現した稀代のアーティスト、小室哲哉氏に引退を考えさせるほどの脅威を植え付けたのも、当時弱冠15歳の彼女だったというのですから「時代が変わる瞬間=前触れなく現れる逸材の登場」ということなのかもしれません。  
 で、このヤフーニュースで拾った話題を無理やりスケートの世界での出来事に置き換えるわけですが、みなさんはいったい誰の登場に「時代は変わった!」という衝撃を受けましたか? もちろんその年代やジャンルによっても人それぞれなのは言わずもがなですが、僕の場合は2003年に発表されたGirlの作品『Yeah Right!』で衝撃デビューを果たしたジャスティン・エルドリッジのビデオパートを初めて観たときに、時代が変わる瞬間を体感した気がします。
 2001年に他界したキーナン・ミルトンのメモリアル映像で始まるこの作品を、僕は多くのスケーターが集まった東京試写会場で鑑賞しました。作品の構成、卓越した映像技術の素晴らしさはもちろんのこと、出演するスケーターの豪華絢爛っぷりに会場のスケーターが大盛り上がりしていたのを今でもはっきりと覚えているのですが、ジャスティン・エルドリッジのパートが流れたときの会場の雰囲気には他のそれとは何か違うものを感じました。というのも僕がただ単に彼を知らなかっただけなのかどうかはわかりませんが、そのビデオパートを名刺代わりに登場した彼のスケートは、そのすべてが規格外でした。安定を極めたボードコントロールには余裕すら感じられ、あらゆる有名スポットをレッジでも不可能なくらいの難易度のトリックで攻略しまくるそのスケーティングに、時代が変わる瞬間というものを感じたのはきっと僕だけではなかったはず。
 そんな当のご本人は今もあくまでマイペースに自身のスケートライフを満喫されているようですが、彼の衝撃的なデビューにいったいどれほど多くのプロスケーターたちが第一線を退く決断を迫られたのかと思うと、僕は手の震えが止まりません(アル中じゃないぞ)。

─Takayuki Hagiwara(FatBros

 

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