スケートビデオのタイトルが『Bill Murray(ビル・マーレイ)』!? タイトル勝ちです。少なくとも自分は喰いつきました。ビル・マーレイとは、アメリカのコメディアン/俳優さんで、サタデー・ナイト・ライブがあまりにも有名ですが、日本だと『ゴースト・バスターズ』の人としての方が一般的かもしれません。
そんなスタイリッシュなネーミングの作品を手がけたのは、NYのフィルマーであるアレックス・ラスパ。NYを拠点に、東京、バンコク、パリなどあちこちのスケート都市を廻って撮影をしたようです。おそらくビル・マーレイが出演した映画『ロスト・イン・トランスレーション』に自身の体験を重ねて『Bill Murray』というタイトルにしたことが伺えます(サントラも使っていた)。東京にパイプがない状態で藪からスティックに撮影に来るのだから、おそらく実際に東京での時間はいろんな意味でカルチャーショックだったでしょう。
実は今作に、微力ながら貢献させてもらいました。2年半前頃に、突如アレックスから「来月東京に撮影にいくからドープなスケーターを紹介してほしい」とのメールが編集部に届いたのがきっかけでした。その時点ではアレックスがどんなタイプのスケーターを撮りたいのか知る由もなかったのですが、From NYであることとドープというキーワードから、スケートマシーンのアキラ、ゴールデンチャイルドの次郎、FTCのハルカを紹介させてもらいました。出張のタイミングと重なり、自分はアレックスと会うことはありませんでしたが、後日アレックスの人となりや撮影のフロウなどを次郎から聞かせてもらいました。曰く、VXのバッテリーの充電が15分で切れるそうで、その度にコンビニで充電をスネークするという繰り返しで、撮影時間よりもバッテリーを充電していた時間の方が長かったそうです。
あれから2年以上が経ちましたが、アレックスの作品『Bill Murray』が無事公開されたので、みなさんチェック願います。ボブさん、カットカット!!
--KE