先日、日本の某若手スケーターが「スケートの動画はYouTubeでしか観たことがない」というのを聞いて衝撃を受けました。スケートボードの映像作品を観る方法はVHSテープに始まりDVDを経てYouTubeやVimeo等の動画共有サイトが主流となりましたが、いまの10代はDVDも観ないんですね〜と妙に納得してしまいました。まずDVDプレイヤーも持ってないしね…!!
気になって調べてみるとYouTubeのスタートは2005年。あくまで持論ですが、スケートを始めた時にYouTubeがあったかなかったか…というのは後のスキル形成に大きな違いがあると思ってます。
要するに、今の若い日本人スケーターたちは物心ついた時にすでにYouTubeがあって、世界トップの滑りを好きなだけチェックすることができたということ。逆を言うと、YouTube以前の世代が影響を受けていたスケートメディアである紙媒体が世界と乖離して日本だけガラパゴス化してしまっていたのです。しかし、無料で世界の垣根なく誰もがリアルタイムにスケートの情報やライディングを観ることができるYouTubeやウェブメディアが日本のスケートコミュニティのブレイクスルーとなりました。
ただ、視聴は基本ライディングが中心のはずで、日本語で語られることのない(基本英語だから伝わらない)スケートボードの歴史やカルチャー、さまざまなストーリーを伝えるのはスケートメディアの役割。スケートは上手いんだけど、スケートのカルチャーを何も知らない…なんて若者がいるのもきっとこのせいかと推測されます。
普段あって当たり前。生活の必需品として毎日接しているYouTubeですが、少し振り返って日本のスケートシーンにおける功罪(私感)をざっくりとまとめてみました。みなさんが真剣に向き合っているスケートボードだからこそ、スキルはもちろん、その歴史や文化も知っておきたいものですね。
--TM