「感動したぁ(小泉元首相風)」。イーライ・リードの最新パートがエゲツない。連日フルパートがドロップされる昨今、正直胸が踊るようなパートとなかなか巡り会えない(どれも凄いんだけど)ことに少し寂しさを感じていただけに、この“Equanimous”パートには完全に持っていかれました。
スロモを多用しているのに加え、前半の寸劇とエンドロールを含んでいるにせよ、個人パートにしては長尺の大作。しかもフッテージの7割ぐらいはスイッチ(&ノーリー)という前代未聞パート。これはおそらくイーライの意図したところによるもの。というのも以前、東京パートは「ウォールをコンセプトにした」、「普通にパート作っても面白くない」と常々言っていたのが印象的だったので。スイッチでこんだけ新しい可能性を導き出しているってどんだけよ。しかも加齢とともに動きが華麗になっていくって熟成ワインかよ(失礼しました)!
そんなコンセプチュアルな中でも一際メッセージ性が高いのが、ブルックリンバンクスでのスイッチFsウォールのグラブ入れての180アウト(7:20あたり)。かつてレギュラースタンスでジョーンズ・キーフがやっていたのをスイッチで披露。NYのスケートヒストリーの総本山ブルックリンバンクスへのリスペクトを込めたオマージュトリックに、思わず目頭が熱くなる…。イーライよ、ユーの熱い想いは確かに受け取ったぞ。ラストの拝みポーズも後世に語り継がれること必至。
もしこれを観て何も感じないようであれば、おそらくスケーターとしての感性が死んでいるというか不感症なので(大きなお世話)、香⚫リカに診断してもらうことをおすすめいたします。ハレルヤ。
─KE