なんて偉そうに問いかけてみましたが、もちろん僕も聞いたことはあるけど行ったことはありません。そして「ミネアポリスに関して何か知っているか」と聞かれたら何も知らないので少し調べてみると、アメリカは中西部に位置する州最大の都市ですが、どうやら州都ではないらしいです(州都はセントポール市)。気候の特徴としては、気温の年較差が大変大きい地域のようで夏は蒸し暑く、冬は最高気温が0度に満たない日が続き、今の時期あたりの夜間気温は氷点下20度以下まで下がることがめずらしくないそうです。しかもかの有名なミシシッピワニでおなじみのミシシッピ川と3本の小川に加え、12の湖、3つの大きな沼、5ヶ所の湿地を抱える市の総面積のうちの、6%は水域なんだそう。市の観測史上、最高気温が42.2度、最低気温が−40.6度だというのだから、多くの時間を路上で過ごすスケートボーダーにとって、そこがいかに過酷な条件下であるかは想像にたやすいです。
しかしそんなミネアポリスにも例外なくスケーターは存在し、彼ら地域のスケーターをサポートする素敵なスケートショップがあります。元I-Pathのプロライダーであるスティーブ・ネッサーが牽引するFamilia Skateshopはぜひ一度は訪れてみたいスケートショップで、過去に(ショップ名義ではありませんが)『Flow Trash』、『Home Grown』、『Debris』など、ローカルスケーターたちに焦点を当てたビデオをドロップしているのですが、それがどれも良作ばかりで、ミネアポリスという街のスケートシーンにとても興味を持ちました。それらはローカルビデオなので有名なプロスケーターのオンパレード的なビデオとは対極にあるような作品ですが、厳しい条件下でも、地元のスポットでの創意工夫に満ちたスケートを仲間たちと楽しむ様子は観ていて和みます。おまけにもれなくエンドロールも面白いので、彼らの作品は僕が勝手に定義している「良質なスケートビデオ=エンドロールまで楽しめる」という原則が大切に守られているように思えます。
観ればわかることをこれ以上書いても仕方ないので、ミネソタのスケートシーンに興味がある方は是非彼らの作品を曇りなき眼でチェックしてみてください。とりあえず今回、彼らの作品に必ず登場する地域の個性派、キャセイ・コペンハーバーの映像をお楽しみあれ。
--TH (Fat Bros)