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ノーリーの隠れ達人
──SATVA LEUNG

2015.06.05

 ノーリーは好きか嫌いかと言われれば好きなほうです。トランジションでのスケートは正統派のトリックで魅せることの出来るスケーターが永遠の憧れですが、ノーリーやスイッチがバランスよく組み込まれているスケートをクリエイトすることのできるスケーターはかなりの大好物です。そんなことで、昔からその道(ノーリー道とでもいいましょうか)の達人としてお手本にしていたスケーターとして、かつてStereoで活躍していたマイク・デーハーが大好きであることはずいぶん前から公言してるのですが、実はもうひとり、そのノーリー道に魅せられまくった達人がいます。それが今回紹介するサトバ・リアングです。
 1995年くらいから2000年くらいまでToy Machineに在籍していたスケーターで、在籍中はずっとアマでしたがその存在感は並居る猛者プロたちに引けを取らずズバ抜けていました。スラッと長い手足に茶目っ気たっぷりの味噌っ歯がそのトレードマークで、何よりもそのバランスの取れたノーリー系のトリックが絶品でした。ノーリーFsノーズスライドとか、ノーズ系トリックのポップアウトなんかはずいぶんお手本にさせてもらいました。また一方で、当時DJとしての非凡な才能も持ち合わせていて、DJ-SATVA名義でイベントをオーガナイズしたりなんかもしていたマルチなスケーターでした。
 そしてその後、彼はMapleというカンパニーで念願のプロ昇格を果たします。また自身のボードカンパニー設立を経験し、Mob Grip、Ricta Wheelsなどのチームマネージメント業を経て、現在はそれらキャリアとともに長年過ごした街サンフランシスコで、フリーランスの映像制作者として活動しているようです。
 そんな彼の仕事をsatvaleung.comでチェックすることが出来ます。それはミュージックビデオや料理番組、変わったところだとウエディングパーティのメモリアル映像など、ジャンルにとらわれない(仕事だから当たり前かもだけど)多くの作品を作っているのですが、個人的に面白いなと思ったのが、SFの不動産物件のコマーシャル映像です。素敵な物件を近隣の通りなんかの日常映像なんかを絡めて紹介するものなのですが、SFの街の日常を彼が映像におさめると、どうしてもそれがスケート映像に見えてしまうのです。彼のスケーターとしてのキャリアを知らない人ならばそうは見えないのでしょうが、彼の良質なSFでのスケート映像が頭にこびりついて離れない僕にはどうしてもそう見えてしまうのです。

--TH (Fat Bros)

 




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