
Chocolateが今年で創立20年を迎えましたね。おめでとうございます。なんかあっという間な感じがするのですが、早いものでもう20年。その間、つねに新鮮な感性でもって時代の流れに逆らうでも流されるでもなく、良質なスケートボード文化の舵取りをシーンの最前線で牽引してきた彼らの活動は本当に尊敬に値すべきものです。
そんなChocolateについて考えるとき、僕には真っ先に頭に思い浮かぶブランドがあります。それが今回のタイトルにもなっている、DVS Shoe Companyです。Chocolateが生まれた翌年の1995年に、当時Girlのプロとして活躍していたティム・ギャビンが118 Board Shopという地域のショップを経営していた仲間たちと立ち上げたスケートシューズブランドで、そのライダーとして名を連ねていたのはティム・ギャビンはもちろん、現Almostのデーウォン・ソンやCity Starsのフェビアン・アロマーなどでしたが、他の誰よりもこのブランドのイメージと方向性を体現していたのが、その同時期にChocolateに所属していたライダーたちでした。名前を挙げるとチコ・ブレネス、キーナン・ミルトン、ダニエル・キャスティーヨ、リチャード・マルダー、マイク・ヨークなどです。比較的有色人種の多いチーム編成において、特に中南米にルーツを持つスケーターたちの、太陽の下がよく似合う陽気でポジティブなフロウがブランドの進むべき道を決定付けたと思いますし、その方向性が当時のLA界隈のスケーターたちに最も愛された所以ではないでしょうか。
そしてその後のブランドの拡大に伴い、キース・ハフナゲルやジェイソン・ディル、ゼレッド・バセットなどといった新しい方向性を創造できるライダーたちを獲得し、ヨーロッパからも当時Blueprintで新しい時代の幕開けに貢献していたポール・シャイアやマーク・ベインズを迎え入れ、バランスの取れたチームの編成に成功しました。
現在は時代の寵児であるトーリー・パドウィルや東海岸の若きオーリーキング、ルイス・トレンティーノなど多くの才能溢れる若いライダーたちで編成されていますが、ブランドのイメージを作り上げたオリジナルメンバーであるチコ・ブレネス、デーウォン・ソンが今も現役で活躍しているチーム編成の妙こそ、このブランドの最大の魅力なのでしょう。なんとデーウォンのシグネチャーシューズは現行で13作目というのだから、これはもうアッパレでしょ!
--TH (Fat Bros)