みなさんは今どんなシューズでスケートと向き合っていますか? 「とりあえず安くて丈夫なら何でもいいでしょ!」という方もいるとは思いますが、やはりお洒落は足元からとはよく言ったもので、シューズのかっこよさでぶっちゃけスケートの調子が2割り増しなんてことも実際あるとかないとか。
修行僧のように邪念は一切立ち切って、ひたすら上達のためだけに一心不乱にスケート or ダイも時には必要でしょうが、やはりどこかに遊び心という名の余裕を持ち合わせているのがイケてるスケーターであると勝手に信じているので、僕はスケーターの足元を飾るスケートシューズの選択肢はデッキブランド同様に、より多いほうがいいと思っています。そしてその人の足元から垣間見える好みとかスケートスタイル、場合によってはひとつの信念みたいなものを想像したり感じ取ったりするのが好きなのですが、最近特にLakaiやHUFのシューズで足元を飾っているスケーターにグっときます。
この両ブランド、みなさんもご存知のとおり、言わずと知れたGirl Skateboardsの重鎮マイク・キャロルと、SFの老舗REAL Skateboardsの黄金時代を担って現在のブランド力の礎を築いたオーリーマスターであるキース・ハフナゲルがその美学を落とし込んだ正真正銘のスケーターによるスケーターのためのブランド。そしてそこに在籍する多くの才能あるライダーたちは、多様化した個々のスタイルを十二分に発揮しながらも絶妙なチームバランスを築き、かつて憧れの対象であったプロが運営するカンパニーのブランド力向上に最もシンプルで力強いメッセージでもある「スケート」というパフォーマンスでもって貢献するという、スケーターにとっての究極のビジネスモデルを守り続けています。また国内外を問わず積極的に行われる彼らのツアー映像からも、信頼関係に裏打ちされたチームのパフォーマンスというものが、スケートの世界においてこれ以上に説得力を持つものはないということを示しているように思えます。
もちろんスケートに関わるすべてのプロダクトにも言えることですが、そんなスケートシューズの機能性やデザインとはまた違った側面での必要性というか存在価値に、想像力を働かせることのできるスケーターの足元に僕はいつも興味津々です。
─Takayuki Hagiwara(FatBros)