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スケートとソックスの相関関係
──WEAR WHAT MAKES YOU HAPPY.

2014.05.16

 最近よく目にするのですが、スケート時にインパクトの強いソックスを履いている人がずいぶん多くなった気がします。麻柄、星柄、縞模様に派手なカラーリング、そして上級者になってくると左右のソックスの柄違いなんていう、一昔前であればお寝坊さんの定番凡ミススタイルとされていた禁じ手をオシャレにやってのけます。
 そんなソックスの柄や色での個性の主張も面白いのですが、その形状、もっと言えばソックス丈の違いがもたらすスケーターのスタイルの変遷について考えてみると、なかなか面白いものが見えてきます。そこで今回、スケートの歴史が花開いた'70年代とその成熟期である'80年代、そして変化を受け入れた'90年代のそれぞれにおける、当時のソックス丈がスケートスタイルに及ぼした影響について考えてみたいと思います。

 まずはスケート創成期、ソックスの主流はなんといってもハイソックスでしょう。金髪ロングヘアーに膝上のタイトなショーツで海岸線を優雅にクルーズするスタイルには、やはりハイソックスがよく似合います。当時の他のプロスポーツのユニフォームなんかを見ても、比較的タイトなシルエットにハイソックスというのが定番だったようです。当時を代表するスタイルとしては、ベニスビーチに君臨した伝説的集団、Z-Boysのそれがよく当てはまります。

 そしてビーチカルチャーから派生し、サイドウォークサーフボードと呼ばれたそれを、スケートボードという独立したカルチャーに押し上げた世代、いわゆる'80年代にはビーチカルチャーとは違うアプローチで都会の街を果敢にスケートで攻略し始めます。同時にこの頃、スケートのパフォーマンス向上に伴い、それまでの比較的シンプルなタイプのものより、機能性や耐久性に重きを置いたスケートシューズが現れます。それらは主にミドルカットである場合が多く、ミドルカットのスケートシューズとの相性が抜群な、すねの中間辺りに落ち着くソックスが主流となりました。当時H-Streetに所属していたマット・ヘンズリーのバランスの取れたスタイルは誰もが参考にしました。

 さらに進化を止めないスケートボーダーたちは、あらゆるものが目まぐるしく変化する'90年代に入っても、周りを取り巻く環境の変化に巧みに順応します。バーチカルやトランジションでのスケートがその勢いを失うと、今度は路上にその活躍の場を求めます。時代の音楽の流行は、つねにスケーターの感性を激しく刺激します。'90年代に絶頂期を迎えていたHip-Hop文化にスケーターたちは大いに感化され、そのスタイルも実にスマートに取り込みました。この頃多くのスケーターたちが好んだソックスは、いわゆるアンクルソックスと呼ばれるもので、比較的ルーズなシルエットのショートパンツにむき出しのすねというスタイルが定番となりました。B系と呼ばれるスケーターのスタイルがその代表的なもので、このスタイルはすでに全世界で確立され、不動の地位を得ています。現在スティービー・ウィリアムスが率いるDGKのスタイルがその頂点と言っていいでしょう。
 と、ここまでスケートと時代の変遷、それに伴うソックスの嗜好の変化をざっと振り返りましたが、僕が強く感じるのは、今現在スケートを楽しむスケーターたちはこの変化をとても上手に受け入れ、理解し、新しいスタイルを生み出し続けているなということ。そしてそのスタイルはつねに魅力的であり、とても良い刺激を僕に与え続けてくれます。

--TH (Fat Bros)

 




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