スケート云々にかかわらず、歳とって嫌だなぁと思うことは正直いくつかあります。体力の衰えなんてのはその際たるものかもしれないし、それに伴うただでさえイケてない容姿の劣化なんかも加齢から連想される典型的なネガティブ要素です。だけどもモノは考えようで、老化をごく自然な現象として受け入れ(当たり前だけど)、今こうして元気に生きていられているという現実に感謝できるマインドでそれに向き合えれば、歳を重ねるということは、そんなに悪いものではないように思えます。でもただひとつ、これは嫌だなぁと思う加齢から来る心の情態があります。それは進んで冒険をしなくなるということです。
ごく稀にですが、「老害」などと揶揄され厭われる年長者がおります。彼らはなぜに厭われるのか? それは思うに挑戦を伴う変化を嫌うからなのかもしれません。極端な懐古主義で自分たちの世代の価値観が絶対であるという思いが強く、理解できないものは遠ざけ、新しい何かが台頭することを嫌います。こういう御仁は「昔は良かった」みたいなニュアンスで、やんわりと現状に対する不満を漏らし、未来ある若者を若輩者と切り捨て、長い物には巻かれろとか出る杭は打たれるとか、やたらと観念めいたことを言います。
愚痴っぽくなりましたが、とどのつまり何が言いたいのかというと、あらゆることにつねに新鮮なチャレンジ精神をもって向き合っていれば、時代云々は恐るるに足らずということです。これを無理やり拡大解釈すれば、新しいスケートギアのチョイスもつねに挑戦であるととらえ、新しいものを積極的に取り込んでみるのです。いくつかのこだわりを持つことは大事なことですが、進化や変化に対し盲目であることは絶滅を意味します。
英国の詩人アレキサンダー・ポープ(1688〜1744)は人生を「大海原の航海である」と説いています。もしそうであるならば、いくつになっても停滞を嫌う、冒険好きな船長でありたいものです。そしてそんな冒険好きの船長には、最新のBronson Bearingsがよく似合うのではないでしょうか。
--Takayuki Hagiwara (Fat Bros)