Nike SB dojo | スケートパーク

日本未来予想図
──世界基準

2019.11.15

 僕がスケートを始めた頃、プロのスケーターと言えばAJSAが各地で主催するコンテストで優勝する、もしくは各シリーズ戦に出て年間総合ポイント上位者がその権利を与えられる称号でした。とは言ってもその「プロ」なる資格はAJSAのみで適用される独自の制度。世界基準で考えると周りから認められ、自分のシグネチャーデッキがリリースされてようやくプロ昇格となるのは現在の認識と大きく変わりありません。個人でもお金を払えばオリジナルの板(時に自称プロモデル)を製作できる今とは違い、当時は活躍が認められた者がプロとなる時代。世界基準のプロになるには主にアメリカ発のカンパニーに直で所属し、そこでシグネチャーをリリースしなければならないのですが、そんな快挙を達成できたのはごく一握りのスケーター。本国チームに所属するのですら至難の業で、「あのプロスケーター、日本じゃ有名だけど海外ではまだチームとして正式には認められてないんだよな…」ってのが通常。「ちょっと寂しいな…」というのが地方出身の僕の意見。
 今はどうでしょう。海外のビッグコンテストで日本人の上位入賞がもはや珍しいことではなくなり、脚光を浴びる日本人スケーターの数もぐっと増えました。同時に驚かされるのが、海外ブランドのサイトや広告にもチームの一員として日本人ライダーの名前がしっかり記されていること。コンテストだけでなくストリート、映像など日頃の活躍が本国に認められた証だと言えましょうか、そんなスケーターの名をあちこちで見ることができ驚かされるのです。堀米雄斗のような規格外を除けば初めはチームにアマとして在籍、やがてプロ昇格の流れとなります。国内の活動はもちろん、足繁く海外へと渡り、ブランドや他のライダーとの信頼関係を築き上げることも不可欠。地道な活動が認められ、本来の意味としてのプロ昇格を成し遂げたスケーターはまだ多くはないものの、今後もそんなビッグドリームを叶えるスケーターの姿を見ることができそうで、そんなスケーターこそ素直に讃えられるべきだと思います。
 個人的には、往年のブランドだとGirlやAntihero、新しめだとWelcomeやPass~Portといったブランドから日本人がプロになる未来を見てみたい。こっそりそんな期待もできちゃうぐらい、今の日本のシーンは面白くなってきているのが肌で感じられ、スケートボードから離れられずにいるのであります。

─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)






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