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──かのパーク、再び

2019.11.01

 ひとえに東京のスケートシーンと言っても、やはり各ローカルごとにカラーや雰囲気が少しずつ違ってくるわけで、その違いというものはしばらくスケートを続けていれば肌で感じることができるものではないでしょうか。過去をさかのぼるとアキバやジャブ池、原宿のホコ天といった有名スポットがシーンに与えた影響というのは計り知れません。そんな数々のスポットで形成されるシーンがいかなるものなのかは、そこに足繁く通う者ほど知ることができる特権であることに違いありません。
 僕がもっともシーンを垣間見ることができたと自負するのは渋谷の宮下公園スケートパーク(Nikeパーク)。もしかしたら知らない人もいるかと思うので説明すると、つい3年前まで渋谷のど真ん中にスケートパークがあり、そこは世界各地から集まるスケーターで賑わっていました。パークを作ってもらうべく行政にかけあった故・大瀧浩史氏の活動や、Nikeが渋谷区から土地を借りあげるという強力な援護射撃が実を結び、フットサルコートやボルダリング施設とともに建設されました。P・ロッドやランス・山らがその設計に携わったと聞きます(なおランス・山はでき上がったボウルエリアが想定よりも小さいと嘆いていたそう)。オープン当初あったヘルメット着用義務やワックス禁止という謎のルールは、しばらくして入った現役スケーターの管理スタッフにより速攻で撤廃。より調子の良くなったパークでは海外チームのデモも度々見られました。なんでもGravisのデモの時はディラン・リーダーを一目見ようと多くのギャル(!)も駆けつけたとか。スケートのスキル磨きに余念のないスケーターにこよなく愛されたパークは、ボロボロに欠けたプールコーピングを有志で修繕したり、ゴミの片付けをするなどしてきましたが、オリンピックに向けた公園一帯の再整備には抗えず、2017年3月に突如閉鎖、その短い歴史に幕を下ろしました。
 そんな宮下公園なき後、「同じ公園敷地内にまた新たなパークが建設される」、「いや、もうあの場所にパークはもうできない」というような噂もあちらこちらで飛び交っていましたが、パーク跡地に新しく建設される商業施設の中にスケートパークも復活するようです。まだ全貌は明らかにはされていませんが、パークの建設部隊もすでに投入されているようで、今はただその完成を待つのみ。ここでまた作られていくであろう新たなシーンが楽しみで仕方ありません!

─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 





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