
「雨で全然滑れてないけど、スケートの話しようぜ」ってことでいわゆるストリート、路上でスケートするときに必要なものってなんだろう? と考えたとき、みなさんはまず何を思い浮かべますか? 頻繁にスポットを移動して、ヒット&アウェイを繰り返す路上スケートは、基本持ち物は極力少ないことが望ましく思われます。バックパックがある場合はワックスやツール、着替えのシャツにタオル、場合によってはバナナなどを詰め込んでプッシュ移動するわけですが、バックパックすら持ちたくない僕の場合は、交通費とビール代をまかなえるくらいの千円札数枚とコインケースに携帯、あとは4センチ四方くらいのワックスひとかけらがその定番アイテムです。
で、逆に路上スケートにそれは必要ないだろ! と誰もが突っ込んでしまうようなアイテムといえば何が思い浮かびますか? それは例えば自宅の車庫に止めてある車のキーとか、オフスケート用のティン●ーランドとか、イケてる●イ・ヴィトンの二つ折り財布とかいろいろありますが、路上を攻めるスケーターに絶対的に不必要なもの、てか必要としてはいけないものがあります。それは安全器具の類です。安全器具の重要性を否定する気は毛頭ありませんが、どんなに危険な角度でソリッドなバックリップを路上のスポットでメイクしても、ヘルメットを被っていたらそれは台無しです。また世界的にも有名なダブルセットステアで360フリップテールグラブを完璧にメイクしたとしても、ニーパッドを着けていたらそれは台無しなのです。スケートをしない人にとっては理解に苦しむところでしょうが、彼らはそれを決して良しとしないのであります。
ただしこれには例外がひとつあります。それは片方だけ(両方はNG)エルボーパッドを装着する路上スタイルはアリだということ。それがなぜなのかは自分でもよくわからないのですが、片方だけエルボーパットを装着して路上スケートするトム・ノックスを観たときは、迷わず真似したのを覚えています。
--TH (Fat Bros)